野に咲く花
義母は切花が好きなようです。
私は、たまにお店で花束を買うくらいです。
そのように出荷されているものについては何の抵抗もありません。
綺麗に生けてやろうと思います。
でも、庭に咲いていたりするのを刈り取ってまで生けようとは思いません。
野に咲く花を摘もうとは思いません。
だって一生懸命生きてる。そこで頑張ってるって思うから。
それが一番自然なことだと思うから。
そうやって頑張って咲いて、朽ちていくのも好きなんです。
玄関のひまわりが元気に咲きました。
あの、ひまわりの生命力ってすき。
種が成熟してきて、うなだれたようになったのだって好きです。
今現在、サンサンと咲いています。
あれも種がきちんとできるのかなぁ?そしたら来年はもっとたくさんだなぁ・・
とか、奥さんと話してました。
♪ぽっぽこー、走るよハム太郎〜
♪だーいすきなのはー、たーにんのふこうー(「ひーまわりの種ー」が正解。)
とか歌ってました。
深夜、疲れて帰ってきました。
ひまわりはチラ見しただけでした。
数本そびえているのですが、後咲きのものが明日あたり開きそうです。
あとは暗くてよく分かりませんでした。
なぜか足元にひまわりの葉が散乱していました。
玄関に入りました。
花瓶に2輪のひまわりがおでむかえ。
なんでかなー?
このひまわりたちにはもっともっと太陽の光を気持ちよく浴びてほしかった。
「きれいでしょ?」
っていわれたんだけど、私には綺麗に見えませんでした。
部屋のよわよわしい明かりのしたで、元気なさそうに見えました。
多分、義母としては、「家の中にも艶やかさを、季節感を」、という善意の気持ちなのでしょう。
私と根本的に考えが違うのかもしれません。
悪気はないの。
ひまわりを育てたのだって、義母だし。
だから私も露骨に嫌な顔が出来ない。
でも、やっぱりひまわりには外で咲いてほしかったと思ってしまいます。
一杯太陽の光を浴びてほしかったなと思います。たくさん種を残してほしかったと思います。
なので、
「あれ、綺麗だね。でも、残りのひまわりはそのままにしてあげて」
って、いつもより控えめな口調だけど、お願いしました。
「どうして?」
と聞かれてしまったので、
「種がたくさんできるといいなと思って」
と、本当のことが言えませんでした。
「種・・食べるの?」
って聞かれて思わず笑ってしまいましたけど。
庭のバラも、アジサイも、ツツジも、椿も。
全部義母は摘んできます。
キンモクセイは無事でしたけど。
部屋に季節を運んでくるその気持ち、すごく綺麗なその気持ちは壊したくありません。
責めたくもない。
だけど、私は野に咲く花が好きなんです。
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